TSUBAKIベトナム 乳がん患者サポートの軌跡 美しさから人生をエンパワーメント
ファイントゥデイを代表するヘアケアブランドTSUBAKI。アジア11の国と地域で取り扱いがあり、ベトナムでは2018年のブランドローンチ以降、プレミアムヘアケアカテゴリで数々の売上No.1*を獲得するなど、ベトナムで広く愛されるブランドとしてめざましい成長を遂げています。
* Lazada.vn: #1 in premium haircare segment (2023年6月)
TSUBAKIがベトナムで愛される理由は、2019年より実施しているヘアドネーション活動「Pink Warrior Campaign」の成功も大きな一因と考えられます。乳がん患者を外見からサポートするこの活動は、ブランドのローンチ間もない時期に始動し、多くの人々の想いを繋ぐことに注力してきました。
美意識を礎にすべての人が前向きに人生を歩めることに貢献したいという、ファイントゥデイのパーパスを体現するこの活動は、ブランドの成長と共に年々規模を拡大し、今ではベトナムを代表するピンクリボン活動として認知されています。
このプロジェクトをリードした、Kimさんにお話を聞きました。
Empower Pink Warrior Campaign (ピンクの戦士を勇気づけるキャンペーン)
―この活動の概要を教えてください。
Kim:「Empower Pink Warrior Campaign」は、TSUBAKIがNGO団体のBCNV(ベトナム乳がんネットワーク)と共に行っているヘアドネーションイベントの名称です。BCNVとのパートナーシップは2019年に開始し、今年で3回目になります。
TSUBAKIは、「美しい髪を通じて女性をエンパワーする」というブランドミッションの実現のため、乳がんの治療で髪の毛を失った患者たちが、外見に自信をもつことでがんと闘う勇気を得られることを目指し、主にBCNVの乳がん啓発活動のひとつである、Hair Wig Libraryに関わる支援(ヘアドネーションイベントの開催、乳がん患者向けのウィッグ制作、寄付までの一連の活動支援)を行っています。
―BCNVとのコラボレーションは、どのように始められたのでしょうか?
Kim:TSUBAKIのブランドチームが、ベトナム各地を回っていたBCNVのCEOにたまたま出会い、お話ししたことがきっかけでした。BCNVはHair Wig Libraryの実現に向けたスポンサーを探しており、TSUBAKIはベトナムでまだローンチ間もない若いブランドでしたが、BCNVと共通の理念がありました。幸運なことに社内の強い賛同とサポートが得られ、急ピッチでコラボの話が進みました。
―数ある団体の中から、BCNVを選んだ決め手は何ですか?
Kim:BCNVの創設者・CEOであるグエン・トゥイ・ティエン(Nguyen Thuy Tien)さんに強い感銘を受けたことです。彼女は当時から、行動力のあるリーダーとして乳がん患者コミュニティでは有名な活動家でした。
―これまでのコラボレーションで、どのような成果があったのでしょうか?
Kim:今年はすべての活動において規模を拡大し、 メディアを通じた認知度、ヘアドネーション参加者数共に、昨年を大きく上回る実績*でした。
コミュニティとの関係強化の面でも、昨年はオフィスで寄付先と面会する形だったのが、今年はTSUBAKIから3つの病院に出向き、各100個のウィッグを寄付することで、ダイレクトにメッセージを届けることができ、サポートの輪が着実に広がっていることを実感しています。ウィッグユーザーから感謝の声を聞けたことも、大変感動しました。
イベントは社会貢献活動として行っており、必ずしも費用対効果を意識していないものの、既存のTSUBAKIユーザーのエンゲージメントを高めるほか、新規ユーザー獲得の場としても機能しており、BCNVとの活動がTSUBAKIの露出やブランドイメージを高めていることは事実です。だからこそ、息の長い活動ができているのだと思います。
2023年の活動について
―Kimさんはどのような形でプロジェクトに関わってきたのでしょうか?
Kim:イベントのプロジェクト・オーナーとして、2022年より関わっています。
私ともう1名のスタッフの2名と外部パートナーという体制で、毎年10月に開催しているイベントに向けて、約5か月の期間をかけて、企画、運営、寄付された髪で作られたウィッグを実際に患者に届けるまでの、一連のプロジェクトをリードしました。
―今年のイベントを終えて、反響はどうでしたか?
Kim:昨年の3倍にあたる、637人のドナーが参加しました。今年はBCNV創立10周年として、他のスポンサーイベント(チャリティーマラソン、トークショーなど)が同時開催されたこともあり、締め切りの3週間前に事前予約が満席となるほどの盛況ぶりでした。
中には2度目の参加者や、65cm以上も伸ばしたという人もおり、ファイントゥデイベトナム法人からも社員5名がドナーとして駆けつけ、総勢75名の美容師が一堂にヘアカットする様子は圧巻でした。
屋外開催だったことから、あいにく受付枠に漏れてしまった人たちがブースに応援メッセージを届けるために立ち寄ってくれたり、チャリティーマラソンを終えたランナーが通りがかりにウィッグの展示を見て活動を知ってくれたり。5000人もの来場者がそれぞれの想いを胸に足を運んでくれたことは、大変意義深いことだと思います。
Pink Warrior Campaign専属のアンバサダーとして、今年は元ミス・ユニバース ベトナム代表のゴック・チャウさんを起用し、イベントの2か月前くらいからTSUBAKIユーザーを中心にイベントへの参加を呼びかけました。
TSUBAKIはベトナムではオンラインを中心に販売しており、都市部のトレンドに敏感な女性が主な顧客層です。そのため、参加者には若い女性が多かったのですが、Hair Wig Libraryで不足しているグレーヘアの寄付も積極的に呼びかけています。
イベントが終わっても、多くの参加者やKOL、そしてメディアがこのイベントのレポートを投稿してくれることで、さらに活動が認知の輪が広がることを期待しています。
―このプロジェクトの実施を通じて、どのようなことを感じましたか?
Kim:このエモーショナルで有意義な活動に関わることができて、本当にラッキーだと思います。昨年までは、完成したウィッグをオフィスで関係者にお渡ししていましたが、今年は私たちから複数の病院に出向き、直接患者の皆さんに手渡しすることができました。ウィッグについての感想や、感謝の言葉を直接聞けたことは、私にとっても貴重な体験となりました。
イベントの運営を2人だけで行い、大変なこともありましたが、一生懸命頑張ったことや、色々な困難がすべて自分の糧になっていると感じます。
TSUBAKIはこれからもPink Warrior Campaignの輪を大きく広げ、すべての女性が美しさを通じて自信を持ち、前向きな人生を送れることをサポートしていきたいと思います。
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