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社内表彰制度「Fine Today & Tomorrow Award」とは? ~社員の社会貢献活動を「見える化」する~

会社のパーパス(存在意義)として、「世界中の誰もが、素晴らしい一日を紡ぎ、いつまでも美しく、豊かな人生を送れるようにすること」を掲げるファイントゥデイ。
TSUBAKI、fino、SENKA、uno、シーブリーズ、エージ―デオ24など、生活に密着した高機能な製品を消費者の皆さまにお届けしています。パーパスの実現に向けては、そういった事業活動と両輪で、社会貢献活動を通じた多様な価値の提供が必要と考えています。

2023年度からは、海外拠点も含め、社員の社内外での社会貢献活動を見える化し、称え合う取り組みである「Fine Today & Tomorrow Award」(以下、「FT&T Award」)が始まりました。
そこで、プロジェクトリーダーであるESG推進グループの郭グループマネージャーに、制度立ち上げの背景や目的、表彰式を控えた現在の想いについて聞きました。



【プロフィール】 郭 潔穎
サステナビリティ本部 ESG推進グループ グループマネージャー
2022年1月ファイントゥデイ入社。大手製薬会社や外資系日用品メーカーを経て、直近では大手医療機器メーカーの経営企画部でサステナビリティ戦略の業務に従事。医療機器メーカー時代にはダウ・ジョーンズ・サステナビリティ・インデックスへの選定などを実現。
当社入社後はサステナビリティ本部の立ち上げメンバーとして、ESGに関連する様々な業務をリードしてきた。

ファイントゥデイが推進する社会貢献活動


―まず、郭さんの部署はどのような仕事をしているのでしょうか。

郭:パーパスの実現に向け、中長期ビジョンとして策定した「Fine Today & Tomorrow 2030」を基に、社会貢献活動をはじめ、環境負荷低減に向けた活動など、様々なESGに関連する業務を行っています。
部署立ち上げから約1年半の間に、小所帯ながらも、多様な活動を推進してきました。

その成果のひとつとして、175カ国、10 万社以上が登録する世界最大のサステナビリティ・サプライチェーンの評価会社EcoVadis社から、評価対象企業の上位25%以内に相当するシルバーに認定されるなど、高い評価を受けることができました。また、TCFDレポートやサステナビリティレポートの発行など、情報開示の面でも大手企業にも引けを取らないような取り組みを推進しています。

Fine Today & Tomorrow 2030

―創業2年目のスタートアップ企業としてはスピード・質・量ともにかなり充実した取り組みですね。

郭:はい、相当なスピード感だと思います(笑)
一般的な企業であれば数年はかかるプロジェクトですが、4人のチームメンバーで、わずか約1年半でここまで実現できました。メンバーの豊富な知見とチャレンジ精神に助けられています。

―ではその中で、ESGの重要な要素である、社会貢献活動に対する当社の考え方を教えてください。

郭:当社の社会貢献活動は、2023年3月に策定した社会貢献方針に基づき実施しています。生活者や地域社会の人々と新たな価値や知恵を共創し、社会の持続的な発展につなげていきたいと考えています。

―具体的にはどのような社会貢献活動を行っていますか?

郭:創業以来、生活者の皆さまにも馴染み深いブランドを持つ日用品メーカーとして、ブランドの特性を活かし、時には地方自治体とも連携しながら、様々な活動を行ってきました。

例えば、将来世代の支援を行う団体への寄付や、地方自治体を通じた子ども支援団体や福祉施設への製品寄贈、さらには災害で水が使えない場合を想定して、水のいらないシャンプー「TSUBAKI お部屋でシャンプー」等の製品を自治体の防災展で展示するなど、日用品メーカーとして生活者の皆さまに寄り添った活動を行ってきました。

―ファイントゥデイらしさを活かした社会貢献活動を行ってきたということですね。

郭:はい。当社の社会貢献活動は、日用品メーカーであるがゆえに、生活者の皆さまとの距離が非常に近いことが特色であると考えています。実施した活動が誰かの助けになっていることをダイレクトに感じられます。

「Fine Today & Tomorrow Award」とは?


―社会貢献活動を含め、さまざまなESGの取り組みを進めていることがわかりました。その中でも、今回社会貢献活動にスポットを当てた「FT&T Award」を創設しましたが、まずは制度の概要を教えてください。

郭:この「FT&T Award」は、パーパスの実現に向け、4つの重点領域「美しさと豊かさ」、「環境・自然」「次世代の支援」「地域の生活者支援」をテーマに活動を行っている社員・チームを会社として直接表彰する制度です。
対象を海外グループ会社も含めた全社員とし、個人単位でもチーム単位でも応募可能として幅広く募集しました。応募内容についても、業務に関連するものだけに限らず、社員がプライベートで行った活動も対象としました。

プライベートでの活動も対象とした理由は、幅広く生活者や地域社会と価値を創造し、社会の持続性向上に貢献したのであれば、どのような活動であってもパーパス実現への貢献であると考えたためです。

―この制度を立ち上げるに至った背景についてもう少し詳しく教えてもらえますか?

郭:これまで、グループ全体でどれくらい社会に貢献しているのかを明確に示せないことに危惧を感じていました。
この「FT&T Award」を、社会への貢献を見える化するためのプラットフォームと位置づけ、一人ひとりの良い行いが埋もれてしまわないようにしたいと思っています。

応募が集まらない?!立ち上げの苦労と工夫


―実際に制度を開始して、応募状況はどうでしたか?

郭:当初は社員の皆さんも、「どんなプロジェクトを応募すればいいんだろう?」「こんな小さな取り組みを応募していいのかな?」などの戸惑いがあったと思います。
応募期間は今年の3月から4月の2か月を設定していたのですが、なかなか応募が集まらない状況が続きました。

―より多く応募してもらうために工夫したことはありますか?

郭:応募のハードルを下げるために、社内イントラで呼びかけたり、直接会話したりしながら、海外拠点も含めて社内のさまざまな部門に声掛けしました。

私自身も、空港の検疫で肉製品のハラルフードを没収されてしまったムスリムの方が途方に暮れている場面に遭遇した経験から思い至った、「イスラム圏外で生活するムスリムの方々にハラル製品を提供する」という課題意識に基づいた事例を実際に応募し、プロジェクトメンバー(社会貢献ワーキンググループ)に応募事例として提示しました。

「小さなことでも応募して良いんだ!」と応募するきっかけになったのではないかと思います。最終的には、国内20件、海外拠点6件の合計26件もの応募が集まり、とてもありがたかったですね。

―詳しいプロジェクトの内容は次回以降に紹介することとして、応募されたプロジェクトを見てみての感想を教えてください。

郭:率直に、どのプロジェクトにも強い思いがこもっていて、私自身も非常に感銘を受けました。

印象として、誰でも参加しやすいように工夫された内容のプロジェクトが多く、全社で水平展開すれば大きな取り組みになるのではないか、と思わせられるものがたくさんありました。

また、海外拠点からの応募があったことも嬉しかったですね。その拠点がある国・地域ならではの社会課題を背景に、非常に高い問題意識を持った、社会的意義の大きなプロジェクトもあり、非常に唸らされました。

―審査はどのように行ったのですか?

郭:審査基準に則り、プロジェクトメンバーを中心に一次審査を行い、その後、マネジメント層による二次審査を行いました。
審査する際には、確実に公平性を期すため、審査員の投票は無記名とし、純粋に内容が良いと思ったプロジェクトが選ばれるように工夫しました。

<FT&T Award 審査基準>
・パーパス・バリューを体現化する活動/アイデアか?
・重点領域の4分野への貢献が期待できるか?
・社会貢献と企業価値向上を両立するCSVの視点を含むか?
・社内外のステークホルダーに良い影響を与えるか?
・今後の持続的な拡大・発展が見込めるか?

―応募した社員からはどのような反響がありましたか?

郭:今回、チームでの応募が多かったのですが、チーム内で同じ問題意識をもって社会貢献活動を行ったことで、メンバー間でより深いコミュニケーションが取れたとの感想を聞いています。
また、審査にあたり国内の社員が海外拠点の活動を知ることは、お互いにとって良い刺激にもなったようで、嬉しい副産物となりました。

社会貢献活動の好循環をめざして


―今後、「FT&T Award」をどのように進化させていきたいですか?

郭:今回は初回ということで、社内に制度の存在を知ってもらうことに注力した部分がありますが、今後も継続的に、応募しやすい環境を作っていきたいです。

「FT&T Award」を通して、より多くの社員がお互いの取り組みや文化を称え合う企業風土を醸成することで、社会貢献活動へのモチベーションが高まり、グループ全体でさらなる社会貢献活動につながる、というような好循環を生み出していきたいですね。

応募されたプロジェクトを見て私自身が感銘を受けた以上に、実際に活動に参加された社員の皆さんは、身をもって社会貢献活動の意義を感じられたのではないかと思います。
そういった積み重ねが、社会全体の持続性向上に貢献するだけでなく、社員自身、ひいては会社の成長につながれば、これ以上ない喜びです。

次号では、「FT&T Award」にて表彰されたプロジェクトについて詳しくご紹介します。お楽しみに!

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