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美意識を強みに、アジアNo.1のファイントイレタリーメーカーへ。【トップインタビュー】

2024年7月、資生堂からパーソナルケア事業を引き継いで誕生したファイントゥデイは、創業3周年を迎えました。そこで、経営陣がグループのこれまでの歩みを振り返りながら、ファイントゥデイが目指す未来とそれぞれの想いにフォーカスするトップインタビュー連載をスタートします。
第1回は代表取締役CEOの小森さん。多様性に富んだ組織作りの重要性とこれからの構想に迫りました。


【プロフィール】小森 哲郎(こもり てつお)
株式会社ファイントゥデイホールディングス 代表取締役CEO
大学院卒業後、外資系コンサルティングファームを経て、40代で「日本企業の経営革新に携わりたい」という思いを胸に経営者の道へ。その後は経営のプロとしてさまざまな業界でCEOを歴任。数々の会社の社外取締役も務める。21年よりファイントゥデイ社長兼CEO。23年の持株会社制移行に伴い、ホールディングスの代表取締役CEOも兼任。
ワインエキスパート資格を持ち、プライベートでは自宅で育てた食材を使った料理を家族に振る舞うことも。

念願の「技・生・販」一気通貫のビジネスシステムを整備。ファイントゥデイ3年間の歩み


―はじめに、創業から現在までを振り返って率直な気持ちを聞かせてください。

小森:社長を務めるのはファイントゥデイで4社目になりますが、これまでと圧倒的に違うのは、組織をイチから構築しながら、同時に1000億円超の事業を運営してきたことです。

ファイントゥデイは2021年7月に資生堂からパーソナルケア事業を引き継ぎ、主に国内の営業とマーケティングの機能だけで創業しました。
そこから必要な組織や機能を構築し、海外拠点を一つずつ傘下に入れ、2023年には、生産拠点であるファイントゥデイインダストリーズの事業開始と、研究開発拠点「ファイントゥデイ ビューティーイノベーションセンター」の開所、ベトナムの生産拠点 Shiseido Vietnam Inc. の取得など、目まぐるしいスピードで進化を遂げてきました。

同時に、人財を採用しながら新しい事業や組織をどう育てていくか、一つひとつ検討して歩みを進めていきました。創業当初はわずか300人規模の組織が今や2,600人となり、うち60%は海外のメンバーです。このようなユニークな経験は初めてでした。

ファイントゥデイグループ3年間の歩み

―小森さんにとってどのような3年間でしたか?
 
小森:例えるならば、小さなブロックのパーツを一つひとつ集め、積み上げながらファイントゥデイという企業を形作ってきたような、非常に印象的な3年間でした。
 
1年目はコロナ禍ながらも組織の基本的な仕組みをしっかり作り上げ、会社らしい形にする1年でした。2年目には、さまざまなバックグラウンドを持ったメンバーが集まり、自分たちの存在意義であるパーパスを策定しました。そこから徐々に、ファイントゥデイらしい色合いが生まれてきたように思います。
 
3年目には、念願の「技術開発・生産・販売」の一気通貫のビジネスシステムを整えることができました。2024年には初のオリジナルブランド「+tmr(プラストゥモロー)」を全国発売し、ファイントゥデイホールディングス独自の基盤でユニークなものをつくり、成長を加速させていく体制が整いつつあります。

従業員が中心となって作り上げた、ファイントゥデイグループのパーパス・バリュー

―社長として苦労したこと、やりがいを感じたことを教えてください。

小森:苦労したことは、創業当初にコロナ禍で人と会えず、経営の感覚をつかみにくかったことです。代表就任後、本来は早い段階でなるべくたくさんの人にご挨拶するべきなのですが、それがまったくできず、オンラインではなかなか表情も距離感もつかみにくい。毎朝オフィスに出社して、フロアを見渡しても人はまばら。
本来ならば、会社設立から1ヶ月、3ヶ月、半年後にはこんな組織になっているだろうとある程度予測ができるのですが、それがまったくつかめない中、想像しながら物事を進めていくのは大変でした。

やりがいと喜びを感じたことは、組織を作り上げる過程で、多様な人財からさまざまなアイデアを得られたことです。ファイントゥデイにはいろいろな業界・職種のメンバーが揃っています。各人の経験に基づいたアイデアがどんどん生まれてくるので、それらをどう経営に生かしていくか、楽しみながら課題解決に取り組む面白さがありました。

資生堂の「美意識」を受け継ぎながら、さらに磨き上げ進化していく


―ファイントゥデイグループには、どのような強みとユニークさがあると思われますか?

小森:私たちのユニークさを表すキーワードは「美意識」です。

ファイントゥデイは「世界中の誰もが、素晴らしい一日を紡ぎ、いつまでも美しく、豊かな人生を送れるようにすること」をパーパスとして掲げています。これは、単に製品を使っていただいて肌や髪が健やかになるだけではなく、お客さまの感情や行動が前向きになってほしい。そういった願いを込めています。

美意識が最も表れているのが製品です。「TSUBAKI」シャンプーの洒落たデザインや「エージーデオ24」スプレー缶の美しいフォルム設計をはじめ、「fino」は「ヘアマスク」という新ジャンルを確立しました。

世の中の移り変わりに合わせて変化するのはもちろん、機能性だけでなく情緒や行動変容まで捉えて製品設計していく。資生堂からDNAを受け継ぎながらも、磨き上げて進化していく。「ファイントイレタリー」という言葉には、お客さまへ美意識に裏打ちされた日用美品を届けることで、心躍る毎日を提供するという想いが込められており、それが我々の強みでもあると考えています。

心も身体も美しく豊かにする、ファイントゥデイの日用美品

―ファイントゥデイの社長に就任されて、イメージ通りだったこと、イメージと違ったことがあればそれぞれ教えてください。

小森:予想外だったのはコロナ禍くらいで、実は、それ以外の組織運営や事業の進め方はおおむねイメージ通りです。

社長に就任して最初の1週間で、「week1仮説」というものを立てました。会社に入ってみて、組織が抱える課題と取るべき戦略を洗い出し、解決のための仮説を立てるんです。当然ながらまだ事業のすべてを熟知しているわけではなかったので、自分なりに情報を集めて周囲からヒアリングを重ね、株主のCVCキャピタル・パートナーズに提案しました。もちろん、さまざまな指摘をいただきましたが、彼らと同じ目線で課題解決の優先順位も定めることができた。その結果、早急にアクションに移れたのも良かったと思います。

将来はアジアNo.1のファイントイレタリーメーカーに


―ファイントゥデイグループをどのような会社にしていきたいですか?

小森:創業当初から変わりませんが、引き続き技術開発から生産、マーケティング、販売に至る一貫したビジネスシステムを最大限活用し、国内外でのプレゼンスを高めていきます。そして、将来は世界をときめかせるアジアNo.1のファイントイレタリーメーカーを目指します。

パーソナルケア業界において、グローバルレベルの競争力を持つアジア企業はごくわずかです。私たちはそこに、受け継いだ美意識を体現した製品を提供することで、競争力を高めていきたいと考えています。

アジア全域で広くビジネスを展開するには、自前主義にこだわらず外部の力を有効利用するフレキシブルさも大切です。アジア各国には魅力的なブランドやOEMメーカーが数多くあり、企業間の提携や買収も、成長のための一つの選択肢だと考えています。

―最後に、これまで共に頑張ってきた社員へメッセージをお願いします。

小森:まず、皆さんには「これまで本当にご苦労さまでした、感謝しています」と伝えたいです。
ファイントゥデイはまだまだ成長の途上にあり、会社を皆で作り上げていく楽しみがあります。また、従業員一人ひとりが成長を楽しむ方法もたくさんあります。ぜひ新しいことに積極的にチャレンジし、お互いに切磋琢磨して、共にアジアNo.1を目指しましょう。

小森さんが大切にしている言葉・価値観
一つは「透明性(transparency)」という言葉を大切にしています。ビジネスにおいては、上手くいくこともあれば、そうでないことも多くあります。また、大きなビジョンは一人では成し得ることはできず、周囲のサポートが欠かせません。ですから、自分のありのままをさらけ出し、嘘をつかない。それが自分にとっての行動指針になっています。

もうひとつが「Integrity」です。なかなか日本語にしにくいのですが、「誠実」や「高潔」という意味です。「Do the right thing」といっても良いと思います。自分にとっても相手にとっても誠実であること。私にとっては迷ったときや大きな決断をするときには「ここに戻ってくれば間違いない」という拠り所でもあります。

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