中国オリジナルブランド AQUAIR 7年間の水質保全活動への想い

2023年9月21日 16:48

ファイントゥデイグループは、2021年7月に資生堂のパーソナルケア事業を引き継いで誕生したスタートアップです。日本国内のほか、中国、APAC（アジア太平洋地域）に19の拠点を設置し、アジア地域のグローカル企業のロールモデルとして、地域に根ざした事業を通じ、世界中の誰もが心豊かに、毎日を前向きに過ごせることを目指しています。

中国法人（上海菲婷丝化妆品经营有限公司、Shanghai FTS Cosmetics Co., Ltd.）が展開する中国向けプレミアムヘアケア・ボディケアブランド「AQUAIR（水之密语）」は、水に密接に関わるブランドとして、2016年より水質保全のCSR活動に取り組んできました。その7年間の歩みと、2021年以降、NPO団体「BETTER BLUE」と手を携えて行っている海洋保護および啓発活動を中心に、AQUAIRがどのよう社会にインパクトを与え、地域生活に根ざした事業と地球のサステナビリティに相互に貢献しようとしているかをご紹介します。

中国「AQUAIR」のブランドコンセプトは、水本来の浄化パワーを取り戻すこと

AQUAIR（水之密语）は、ファイントゥデイグループが2021年7月に資生堂から継承した、中国向けヘアケア・ボディケアブランドです。2003年のブランド立ち上げより、「悦润至美」（Moisture to Beauty）をコンセプトに中国の水質に着眼した製品開発を行い、ヘアダメージに敏感な都市部の20代から30代のオフィスワーカーを中心に愛用されてきました。

中国語ブランド名「水之密语」は「水のささやき」を意味し、水の秘めたる力を呼び起こし、最大限に活かすことで、潤いから美へ導くブランドコンセプトを表しています。

乾燥やくせ毛の原因となる、水道水に含まれるカルシウムイオン成分を取り除くことで、水分の浸透を促し、水本来の潤いによって、肌や髪に弾力やみずみずしい輝きを与えるのが特長です。原材料にもこだわり、南極の海洋プロテインを使用したヘアケアシリーズ（净润臻养系列）や、フランスの海塩を使用したボディケアシリーズ（海盐弹润紧致系列）など、海洋由来成分を軸とした製品開発も行っています。

AQUAIRと水質保全　～7年間の歩み～

しかしながら、まるで軟水でケアしたかのような肌や髪の艶は、AQUAIRの製品力だけで実現できるものではありません。洗浄製品の効果を最大限に発揮させるには、多くの場合、良質な水の使用が不可欠だからです。

中国では自然災害の影響や、インフラが未整備の農村地帯などで浄水を確保するのが困難な地域があり、生活用水以前に、飲み水不足が深刻な問題となっています。また、洗浄製品のライフサイクルにおいて、排水による地球環境への負荷が不可避であることからも、AQUAIRでは「中国の水質改善」をブランドの重要施策と位置づけ、2016年よりNPO団体と共に、公共の福祉のための水質保全活動に取り組んできました。

2016年から2020年までの5年間は、浄水器の普及をめざすNPO団体を通じ、農村地帯の小学校への浄水器の寄付や、浄水知識の授業を行う活動の支援を行い、2021年以降は、海洋環境保全団体「BETTER BLUE」とタッグを組み、海洋の浄化パワー（自然環境本来の浄化機能）を取り戻すためのプログラムを実施しています。

BETTER BLUEとのパートナーシップの背景には、新型コロナウイルスの影響で、使い捨てられたマスクが大量に海に浮かぶという新たな海洋汚染問題がありました。「水を使うブランドの責任として“将来の水環境を守ること”にもコミットしていきたい」という中国法人マーケティング部VPの闵洁（Min Jie）さんをはじめとしたチームの想いが、「消費者への啓発活動」に力を入れているBETTER BLUEの理念と合致したことが決め手でした。メディアパートナー各社の賛同も得られたことから実施に至り、2023年も活動を継続しています。

BETTER BLUE（无境深蓝）

ダイバーによる海洋環境保護への参加を支援する、中国初の非営利団体。2017年に設立され、海洋市民海洋公教育、絶滅危惧種と生息地の保護などのプロジェクトに参加し、海洋保護への啓発目的とする。

BETTER BLUE x AQUAIRの活動実績　美しい水と青い海を守るために　

2022年にAQUAIRが中国南部・広西チワン族自治区の潭州島で行ったイベントには、地元メディア4社、インフルエンサー、社員の総勢30名のボランティアが参加し、サンゴ博物館の研究員からサンゴ保護の知識を学び、各自の願いを添えたサンゴの苗をダイバーに託した後、海岸での生態の調査や清掃を体験し、その様子は中国の消費者に向けて発信されました。

潭州島は、世界のサンゴ分布緯度の北端に位置し、中国最大のサンゴ保護区として知られています。サンゴは海洋生態系のバランスを保ち、海水を浄化する天然の防壁であることから、この場所がイベント開催地に選ばれました。

左：参加者各自の願いを添えたサンゴの苗は、カキ殻に固定され、
　　　　プロのダイバーによって海中の人工リーフに結ばれ取り付けられた
中央：BETTER BLUE よりボランティア参加証書が発行された　
右：回収されたゴミは58kg

AQUAIRｘBETTER BLUEの活動は、2022年11月に「2022 RAYLI Fashion ＆ Beauty Public Welfare Awards」を受賞し、2023年7月にファイントゥデイグループ内の社会貢献活動表彰制度「Fine Today＆Tomorrow Award」においても、地域生活に根ざした製品事業と地球のサステナビリティに相互に貢献していくことを目指す、パーパスを体現する活動として、最優秀賞の一つである「Planet賞」を受賞しています。

AQUAIRによる水の浄化活動は、メディアやインフルエンサーの賛同を得られたことで、消費者からの共感の輪を広げることに成功し、2023年にも「RAYLI Fashion & Beauty 2023 Water Run」や「BETTER BLUE」とのコラボレーション企画が予定されています。

■AQUAIR X BETTER BLUE 2022 活動概要
参加人数：30名　
回収したごみ：58kg
メディアパートナー：4社
メディア波及効果：総PV数1億

■参加者の声
「イベントはよく考えられており、環境にやさしく、教育的であった。」
―BeihaiＴＶレポーター、覃文茜 WenQian Tan

「AQUAIRは水と密接に関わるブランドとして、生活の中の水（浄水）に焦点を当てるだけでなく、公共福祉の範囲を海にまで広げている。今回のビーチクリーニングキャンペーンでは、AQUAIRの執念と覚悟を感じた。」
―インフルエンサー、琳时出发Travel_Lin

「一見、とても美しいビーチだったが、下を見ると小さなプラスチックゴミが無数に落ちており、掃除するのは大変手間がかかった。ビーチに埋もれたゴミは、数人で協力して撤去しなければならず、この目で見た時の衝撃はとても大きかった。
浜辺の生物を観察する活動では、多くの興味深い海洋生物を間近で観察し、人間のちょっとした行動が彼らの生活環境を破壊する可能性があることを実感した。」
―インフルエンサー、大圆LIAO

「回収したゴミを分類し、指定されたゴミ置き場まで運び、合計58kgの海ゴミを回収した。この活動を通して、海を守る最も効果的な方法は、ゴミの生産を減らし、ゴミを捨てないことであり、この青い海を守るには、美しい海岸線を守ることから始めるべきだと深く感じた。
（---中略---）7年間の公共福祉活動は容易ではないが、AQUAIRにとって始まりに過ぎないかもしれない。消費者に、より良い洗浄・お手入れを体験してもらうと同時に、AQUAIRが社会的責任の使命を担い、実践的な行動で還元することで、この愛が一筋の水となって海に集まり、流れ出しますように。AQUAIRと共に歩み、浄化の力で広大な青を守ろう！」
- Vogue.com.cn

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